2016/02/07 11:42

清酒「武蔵の里」をご愛顧たまわりありがとうございます。


当場は昔ながらの酒袋を使い、槽(ふね)という大掛かりな搾り機でしぼります。

今は油圧ジャッキで押しつけますが、昔は石をつかってテコの原理で搾っていました。今でも酒造りの「搾る工程」を上槽(じょうそう)とよび「ふねにのせる」とも表現します。

しっかり搾りきれない多少お酒が残ったしっとりした酒粕ができあがります。

今の寒い時期に味噌を手造りされる方が多く、地元ではその原材料として当場の酒粕をちぎって入れられる方がおられます。旨みが増えておいしい味噌に仕上がります。


搾ったばっかりの酒粕はパサパサしておりますが、酵母が生きております。時間がたつとしっとりしてきます。

冷凍庫で保存すると、その時のままの状態でカレールーのように必要分だけ折って使えます。

冷蔵庫で保管すると白いまま、多少柔らかくなり持ったとき指の跡がつくくらいの柔らかさになります。

常温で置くと、気温が高くなるに連れて、どんどんやわらかくまた色もついてきます。夏近くになると粕漬けに使う(味噌のように)柔らかく茶色い色になります。でも酵母の働きでそうなるので、そちらのほうが美味しいほどです。


お読みいただきありがとうございました。

槽(ふね)。写真左側には創業時からの木製の槽がある。

使用する酒袋は約120~150枚。重ねている間にも上の重みでお酒がしみだしてきます。

しぼったあとは厚さ1cmぐらい。これを丁寧に取り出して酒粕としてお届けします。